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キャンディ

丘陵の首都 「スリランカで最もスリランカらしい街」

“Kandy Sri Lanka – the Hill Capital”

「スリランカで最もスリランカらしい街」として知られている古都キャンディ。
キャンディは海抜465m、コロンボから129km北東に位置し、丘陵、谷、川、湖、滝、ペーラーデニヤ植物園などの素晴らしい自然に囲まれています。また、スリランカ文化の中心・丘陵の首都として知られ、キャンディの街全体が世界遺産に登録されています。現在でも、キャンディアン王朝のひいきを受けた芸術、工芸、音楽、ダンス、歌の都としての姿を残す。
仏教徒の街として有名なキャンディは、教会やモスクも点在します。他宗教を尊重し、共存するスリランカ精神が凝縮して見られる街でもあります。
ここは木、銅、シルバー、真鍮、青銅などで出来たお土産の購入にも最適です。セラミック、漆、手織り旗、バティック、宝石などの購入もおススメです。
キャンディは、世界中で人気が高い「セイロンティー」のふるさと。紅茶畑や、紅茶工場の見学も観光目玉の一つです。

歴史

丘陵の都キャンディは、14世紀に誕生。「盆地・山々に囲まれた」地理的アドバンテージを生かした自然の砦により、インドからの侵入者から逃れることに成功。16世紀、キャンディ王朝の首都となる。
1505年、ポルトガルが植民地支配を開始。 ポルトガルはコッテ王国を滅ぼした後、キャンディを唯一の王朝として認めた。 しかし時の流れと共にポルトガルとキャンディは香料貿易の利権をめぐり対立。キャンディ王朝は植民地主権を狙うオランダと組み、ポルトガルを追放。
オランダはキリスト教を広めながらも、仏教も保護する政策をとる。この時、キャンディ王朝は栄華を極める。しかし、貿易で利権を求める対立が再び起こる。インドを制覇していたイギリスと手を組み、オランダを追放した。
オランダ追放後、イギリスは強硬な政策をとる。イギリスは、1815年に王朝内で起きた内紛に乗じ、攻撃開始。キャンディ王朝最後の王であるスリ・ウィックレーマ・ラジャシンゲ王と共に、キャンディは300年以上に渡る歴史に幕を落とした。

観光スポット

仏歯寺(ダラダ・マーリガーワ)

Dalada Maligawa

キャンディは、仏教徒にとってまさに神聖な場所です。なぜならば、仏歯寺(ダラダ・マーリガーワ)の聖堂には、仏陀の左の糸切り歯が祀られています。定説によると、この仏歯は紀元前543年にインドで仏陀を火葬した際に苦労して手に入れ、4世紀に入り、インドの王子によりセイロンに運ばれました。その後、都の移転と共に仏歯も移され、1590年キャンディに落ち着きました。
仏歯を祀るため、ウィマーラ・ダーマ・スリヤ1世王により寺院が建設されました。現在見ることが出来る部分は、ネレンドラ・シンハ王により新築された部分です。王朝最後のスリ・ウィックレーマ・ラジャシンゲ王により、寺院の塀と八角形の堂は建設されました。イギリス占領時代、八角形の堂は留置所として使用されたが、現在は図書館として使用されています。
ここは素晴らしいシンハラ建築であるため、建築好きの観光客にも大変人気が高い。開門時間は午前5時30分から午後8時まで。観光客だけでなく、一日3回のプージャー(仏歯の部屋が開かれる)に合わせ、仏教徒のスリランカ人が参拝に訪れます。プージャーの際には、素晴らしい楽器の音色と共に参拝者の祈りが続きます。この時の熱気を、一度は体験してみたいものです。

キャンディ・エサラ・ペラヘラ祭

The Kandy Esala Perahera

一番の年間行事といえば7月の新月から満月に掛けての約2週間、夜に行われる「キャンディ・エサラ・ペラヘラ」(ペラヘラ祭)です。レプリカの伝統的な棺と共に、エキゾチックな衣装を着たドラマーやダンサーと、仏歯の入った箱を乗せた象、電飾をあしらい、きらびやかな衣装を身にまとった象の大規模な行列が行進する。
この祭りは、キャンディ王朝の力を見せつけ、民衆に社会的、精神的支配を強めるために始まったと言われている。また、季節の移り変わりに行われるこの祭りは、自然に収穫への感謝、豊作を祈願する意味を持ち合わせるようになりました。そして、スリランカ仏教の中心とされるキャンディで開催されるという地理的な理由からも、ペラヘラ祭は仏教的側面が強調され、政治手段に利用されています。1775年以降には仏歯が行列に加わり、現在の行列の形になりました。行列には決まった順番があり、それはかつてのカースト・土地制度などの社会構造を表しています。
鞭打ち―旗持ち―土地役人―太鼓叩き―ゾウ厩舎の長―踊り手―副在家総代―仏歯寺の象(この象が仏歯を乗せる)―ディヤワダナニラメ―ウェスダンス―各神殿の象―各神殿の総代―輿の順です。
華麗な衣装、素晴らしい音楽、魅力的なキャンディアンダンス、電飾をあしらう巨大な象の大規模な行列は、是非とも一度は体験してみたい世界の祭の1つでしょう。

ピンナワラの象の孤児園

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Pinnawala Elephant’s Orphanage

ピンナワラ象の孤児園はキャンディから30km西に位置します。
ここにはジャングルで親を失くしてしまった象、迷子の象などの約50頭が保護されています。観光客に特に人気なのが、巨大な哺乳瓶で一頭ずつミルクをあげる一日3回の「ミルクタイム」と、乳児以外の象が集められて行う「水浴びタイム」。
「ミルクタイム」では、何とも言えない愛らしい姿を見ることができます。9歳から15歳までの子象に係員が順番にミルクをあげて行くのですが、お腹がいっぱいにならなくて何度もミルクをおかわりする象、順番を待ちきれなくて大きな声を出してしまう象など、普段は見ることの出来ない可愛らしい一面を見ることが出来る。
「水浴びタイム」も必見。時間になると大きな警報音が園内に鳴り響き、乳児以外の象が近くの川に水浴びに行くための行進を始めます。観光客も一緒に園内から川に向かって小道を歩くのですが、後ろから象の行列に追いかけられるのは、ここでしか出来ない体験でしょう。
川についた象は次々と飛び込み、水遊びを始めます。檻も何もない所での水浴びは迫力満点。大きい象は横たわり、係員に体をごしごし洗ってもらいます。片面が終わるともう一方の体を表に出し、洗ってもらう姿は何とも気持ち良さそうです。
水浴びタイムでは、観光客も象に触れたり、餌をあげる事も可能。水浴びが終わると、係員が象に乗り、孤児園に戻っていきます。ミルクタイム・水浴びを楽しんだ後に、小道で象のフンで作った紙を売っているお土産屋さんを楽しむのもいいでしょう。

ペーラデニヤ植物園

Peradeniya Botanical Gardens

総面積5.6km²のペーラデニヤ植物園は4,000種類以上の植物が生息しています。
元々は14世紀に王が王妃のために作った庭園であった。そのため、ペーラデニヤ植物園はロイヤルガーデンとも呼ばれています。1821年に植物園となったが、現在でも宮殿の遺構が敷地内に点在します。また、植物だけでなく、数多くの鳥類、蝶類、動物などを見ることが出来るため、歴史と自然の両方を楽しむ事ができます。
そして、著名人が来た時などの植樹などの一角もあり、植物園の中で一日過ごしても飽きる事はないでしょう。
園内の「大王ヤシ並木」は美しく、ロマンチックな雰囲気が漂います。そのため観光客だけでなく、地元の若者カップルにも人気デートスポットです。

エレファント・バス

Elephant Bath

ピンナワラ象の孤児園の近くにある、NGO施設。
象に乗って、ジャングルを散策することができます。象の背中に厚めの布を一枚ひいて、またがって乗るので迫力満点。調教師ガイドが前を歩いて、象に次々と言葉だけで指示を出します。ガイドの言葉だけで片足をあげたり、鼻で枝をつかんでみたり、小さい川に入ったり、鼻からシャワーのように水を出してくれるなどのパフォーマンも充実しています。
貴重な体験になることはまちがいないでしょう。

ニランベ・メディテーション・センター

Nilambe Meditation Centre

キャンディからバスで1時間ほどの場所に位置する瞑想スポット。
スリランカ仏教に触れ、一度は僧侶のように瞑想に浸ってみたくなったらこのメディテーションセンターへ。ここはキャンディの喧騒を離れ自然豊かな場所にあり、静かな精神生活には最適です。
タバコ、アルコールは一切禁止。本気で瞑想に浸りたい参加者にしかお勧めできません。

キャンディ・マーケット

Kandy Market

2階建てのレンガ色の建物。中が吹き抜けになっており、1階には食料品、2階にはサリーなどの衣類、靴、カバン、土産などが売られています。
果物売り場には見たことのないような果物も発見できる。珍しい果物などを見つけたら、一口サイズに切ってもらえるので、その場で楽しむことが出来ます。ただし、果物屋の値段は通常の価格より数倍高い場合があるので注意が必要です。スリランカならではの多種多様なスパイスなども必見です。マーケットの活気を楽しみたかったら、スリランカ人が買い物に集まってくる夕方の時間帯がお勧めです。